市民と自立

自立した理性的な市民による民主主義社会 我々が現在生活をしている自由民主主義社会においては、自立した理性的な市民というような市民像が想定されている。 そのような自立した市民が理性的に判断をすることによって社会は民主的によりよい方向へと進んで…

勉強から降りてしまえる選択肢があって

http://d.hatena.ne.jp/nakamurabashi/20120528/1338173209を読んで自分も何か書かなきゃクソだろってことで 教育機会は平等じゃない―自分よりあきらかに頭良くなる才能がある奴が勉強から外れてブルーカラーとして地元で働いているのを見たり聞いたりすると…

大阪市の家庭教育支援条例(案)について

大阪市・家庭教育支援条例 (案) ――― 全条文 (前文、1〜23条)について自分なりに少々考えてみた。 今回の大阪市議会によって提出された支援案における一番の標的は「軽度発達障害」の矯正にあると私は見ている。いわゆる発達障害を愛や日本の伝統的子…

ローズマリーの使い方

ローズマリーと聞くとなんか可愛らしい感じですが、こいつは繁殖力がすごくて放っておいてもどんどん育って他の植物を潰してしまう危険なやつでもあります。 しかし肉の匂いを消したり調理では滅法役立つやっぱりかわいいやつですね。 まあ、この使い方は常…

安眠のためのハーブティ

なんか私のTLには眠れない人が多いので、快眠のためのハーブティーを紹介しておこう。ナチュラルハーブティー/ドリーム&ドリーム(20g)出版社/メーカー: 株式会社大多喜ハーブガーデンメディア: その他 クリック: 14回この商品を含むブログ (1件) を見る…

『這いよれ!ニャル子さん』の主人公が嫌いな私が選んだクトゥルフ入門10作品〜〜今日からあなたもいあいあくとぅるふふたぐん〜〜

『這いよれ! ニャル子さん』というラノベがアニメ化されたことにより冒涜的なまでに活気づくクトゥルフ・ワールド。アニメに触発されて元ネタを読んでみたい!と思っても何から手を出したらいいか分からないそこの病的なまでに白痴なあなた!わたしが忌まわ…

フラナリー・オコナー『強制追放者』の感想  「世界の苦しみは、私の責任じゃないんだから」

随分放置してしまって、ようやく上向きになってきたので久しぶりに読み返した筑摩書房から出ているフラナリー・オコナー『善人はなかなかいない』に収録されている「強制追放者」について感想を書いてみたい。 タイトルの強制追放者(displaced person)とは主…

シティズシップおよびシティズシップ教育に関して

シティズンシップについての考察 この論文は今日のシティズンシップを明らかとすることを目的としている。それとともに、今日のシティズンシップ教育の意義とは何であるのかを考察する。 はじめにブレア政権下でナショナル・カリキュラムとして実施されたイ…

イギリスの暴徒と社会的排除について

イギリスでいまもなお続いている暴動と直接的な関連性があるだろう現代社会における排除とイギリスにおけるマイノリティについて少々触れ、今回の事件に関する理解が少しでも深まればと思いまとめてみます。 近代社会の大きな問題として扱われていた貧困と格…

「国民負担はあたりまえ」に対する批判

Chikirin氏の「2011-05-15」を読んでいて、どうしても受け入れがたい記述があったので一言。 端的にいってしまえば氏の「原発を利用しながら、豊富な電力を得て利便性の高い社会を作ろうとしていたのは、まさに日本の国民(有権者)の民主的な意思決定の結果…

教育とはなんだろう エッセイ

教育とはなんだろう。今はそうでもないが一時期色々と騒がれていたし、今後社会が安定してもしなくても教育に関心が払われない事態が訪れるとは考えづらい。 ネガティブな見方すれば教育(過程)とは価値や階層の再生産装置であったり、自由すぎて制御できな…

メモ 社会の教育システム

社会の教育システム 社会化は、持続的な不確かさの状態にある人生に向けて備えるものでなければならず、どのように行為するか検討のつかない人間というものについて行われる。57 「社会化は振る舞いの自然的な、そして社会的な条件を自明のこととして伝達す…

エコロジー論を読んだりしてのシティズンシップ教育の雑多なメモ

不安への対処法として理性的な人間を目指す啓蒙という目的をもつものがシティズンシップ教育といえるかもしれない。 その際の不安とはプログラムの部分であり、たとえば移民の増大や治安の悪化、政治への不参加、コミュニティ機能の低下といった様々な不安に…

民主主義と市民性に関してのメモ―議会制民主主義の形骸化などを中心に

議会制民主主義は今日でこそ一般的であるが、そもそも議会制と民主主義は同一なものではないし親和性も普遍的なものではない。議会制は近代以前においても存在していた、ただその議会は等族議会と呼ばれ、貴族・市民(ブルジョワ)・僧侶といった身分を代表…

近代自由主義に関してのメモ

自由主義は経済としては私有財産と市場による資本主義を基礎としているね。でも西洋の歴史を見ると私有財産はそれほど肯定的には扱われていない、プラトンは私的財産捨てろ!とか言ったりするし、それを批判したアリストテレスも狩猟や牧畜・農耕による財産…

自然概念についてメモ2

バトラーさんの道徳哲学では「徳は自然に従うことであり、悪徳は自然からかいりしていることである」とする。ここで語られる自然とはどのようなものだろうか。*1彼は自然には、人間を構成する諸要素という意味がある-これは世界のいかなるものも自然の一部で…

必然と自由のメモ

西洋思想史における人間の自由意志に高い関心が払われるようになったのは中世のキリスト教神学であるといわれている。もちろんギリシアのころにも、たとえばエピクロスおよびエピクロス学派はデモクリトスの万物は原子からなりそれらの速度や形はあらかじめ…

自然について雑記メモ

シュトラウスは古代において自然権は徳や人格的完成と密接な関係があったが、近代においては事実判断と価値判断が切断され、大衆社会から全体主義へ道を開くこととなったとする。古代において自然は普遍的なものとして捉えられていたため自然権は可能であっ…

『白い城』私的感想―われと同じである他を愛し、私を愛せ―

2006年度ノーベル文学賞を受賞したトルコの作家オルハン・パムクの一冊であり、キリスト教徒のわたしとイスラム教徒の師の交流を通し東洋と西洋との対話を描いている様に見せ、己の人生を愛すること、他者を愛すること、その道程が描かれた作品である*1以下…

『ひぐらしのなく頃に』批判―排除による信頼構築・合意達成という恐ろしさ

『うみねこのなく頃に』も完結した今になってこの作品を取り上げるのもどうかと思うが。やはり一言言及しておきたかった…勢いに任せてかなり無理矢理になってしまった。 この作品のテーマは何であろうか、信頼(構築)、田舎、コミュニティ、反体制、反お役…

『悲楽観屋サイードの失踪にまつわる奇妙な出来事』を読んでの感想

この作品はイスラエルに暮らすアラブ人であるハビービーによって1974年に発表され、2007年に日本語に翻訳され出版されたイスラエルに暮らしているパレスチナ人からの語りである。これだけでも十分にこの一冊を読む価値はあるだろう。だから、この辺りに関心…

ロイヤルミルクティーの作り方

私流のロイヤルミルクティーの作り方をメモがわりに乗せます。 いわゆるロイヤルミルクティーというのは英国などにはなく日本独自のものであって、一番近いのはチャイと思われます。ですがチャイはシナモンなどスパイスを用いるので、それを抜いたものがロイ…

社会における恋愛について

恋愛とは何であろうか、歴史家シャルル・セニョボスによればそれは12世紀に発明されたものであるとされている。 そもそも恋愛と結婚という二つが結びつきは現代においては至極自然なことだと思われるけど、この両者が結びついたのは近代に入ってからのことだ…

ルーマンを書こう!

途中でだるくなったというか、もっとちゃんとしたの後日書きたい私的ルーマン理解をまとめる必要があると思われるので、ついでに人の目にも晒してみむ*1ルーマンにおいて一番に重要なのが「世界の複雑性の縮減」であることは間違いないと思われるのですが、…

みんな幸せになれるのか

はてなダイアリーをはじめればみんな幸せになれる……のか 幸せ、または幸福といったものが何であるのか、それを語るのは簡単なようで困難だ。どうしたらいいか そう、ちゃんちゃら可笑しいへのカッパなのだが、私は人々の幸福の増大を願ったりして勉強したり…

リスク社会 「参加と信頼」 書き直した

前回のがひどかったので書き直した リスク概念についてはhttp://d.hatena.ne.jp/Sebastianus/20100818/1282117312を参考にしてください リスク社会(によって生じるコンティンジェントな状態)の対応方法として、昨今語られている参加民主主義(地域行政など…

ルーマンのリスク概念について

リスクの対概念としてルーマンは安全を用いず危険を採用している。 この「リスク/危険」の区別はセカンドオーダーの観察に位置する。 逆にベックやそのたの「リスク/安全」とするリスク概念はファーストオーダーの具体的な物や技術(副流煙など)に関わる…

私の馬場歩き 夏

なんとなく私目線での写真をあげてみた下手でごめんなさい

リスク社会 メモ

むらしっとさんに触発されて久しぶりに リスク社会とはなんだろうか。端的にいってしまえば未来が現在になったというか、未来が計算可能となった故に未来の危険性に対する認識が高まり現在の決定に目に見える形で帰責が付随してくる社会といえるだろうか。 …

シティズンシップ教育 メモ1

シティズンシップ教育のメモシティズンシップ教育と一言で言えても、その内実は多様というか統一感がなく、国や地域によってだいぶ違う。このことをまず明らかにする必要があると考える日本のシティズンシップ教育についてのメモ 英国では2002年9月からシテ…