2011-03-01から1ヶ月間の記事一覧

民主主義と市民性に関してのメモ―議会制民主主義の形骸化などを中心に

議会制民主主義は今日でこそ一般的であるが、そもそも議会制と民主主義は同一なものではないし親和性も普遍的なものではない。議会制は近代以前においても存在していた、ただその議会は等族議会と呼ばれ、貴族・市民(ブルジョワ)・僧侶といった身分を代表…

近代自由主義に関してのメモ

自由主義は経済としては私有財産と市場による資本主義を基礎としているね。でも西洋の歴史を見ると私有財産はそれほど肯定的には扱われていない、プラトンは私的財産捨てろ!とか言ったりするし、それを批判したアリストテレスも狩猟や牧畜・農耕による財産…

自然概念についてメモ2

バトラーさんの道徳哲学では「徳は自然に従うことであり、悪徳は自然からかいりしていることである」とする。ここで語られる自然とはどのようなものだろうか。*1彼は自然には、人間を構成する諸要素という意味がある-これは世界のいかなるものも自然の一部で…

必然と自由のメモ

西洋思想史における人間の自由意志に高い関心が払われるようになったのは中世のキリスト教神学であるといわれている。もちろんギリシアのころにも、たとえばエピクロスおよびエピクロス学派はデモクリトスの万物は原子からなりそれらの速度や形はあらかじめ…

自然について雑記メモ

シュトラウスは古代において自然権は徳や人格的完成と密接な関係があったが、近代においては事実判断と価値判断が切断され、大衆社会から全体主義へ道を開くこととなったとする。古代において自然は普遍的なものとして捉えられていたため自然権は可能であっ…